副鼻腔炎
主な症状
鼻(鼻腔)の奥にある骨の中の空洞を「副鼻腔(ふくびくう)」と呼びます。副鼻腔は合計4カ所(上顎洞・篩骨洞・前頭洞・蝶形骨洞)ありますが、この空間内で炎症が起きている状態を「副鼻腔炎」といいます。「蓄膿症(ちくのうしょう)」とも呼ばれます。
副鼻腔炎の急性期では鼻づまり、ドロっとした匂いのする鼻汁、ほっぺたやおでこの痛み、発熱などの症状を認めます。
診断・治療
鼻処置やネブライザー、抗菌薬による治療を行います。治療によりこれらの症状が一段落したあとも、なかなかすっきりしないという場合には炎症が慢性化している可能性があります。慢性副鼻腔炎(=ちくのうしょう)の状態です。鼻づまり、粘性の鼻汁、頭重感、鼻水がのどのおくにおりる(後鼻漏)などの症状が続く場合は要注意です。
慢性化した場合の治療方法は抗菌薬を通常の半分の量で長期間服用するマクロライド少量長期療法やネブライザー療法を行います。治るまで時間がかかることがあり、根気よく通院することが必要です。
しかし、根気よく通院をしてもなかなかすっきりしないことがあります。その時は慢性副鼻腔炎のなかでも特殊な原因(カビ・虫歯・好酸球炎症)の可能性があります。副鼻腔炎は鼻腔ファイバースコープやCT検査をしないと詳しい診断ができません。なかなかすっきりしないときは詳しい検査をすることをお勧めします。